アカデミーヒルズとキース・ジャレット

昨日、久しぶりに六本木ヒルズ内にあるアカデミーヒルズのライブラリーで作業。ここで作業するとアウトプットの生産性が高くなるので、お気に入りである。

私は、アカデミーヒルズで作業をする場合、PCを持っていかない。そうすることで、集中力を保つ環境の3条件と勝手に名づけるものが実現するからだ。
・余計な誘惑がない
 確かにPCを持っていって颯爽と作業をするのは格好いいが、自分がやると無駄なネットサーフィンに多くの時間を取られることは目に見えている。さらに、身の回りにある本とか気になるとすぐ取り出せる資料とかもなければ、目の前のことに集中せざるを得ない。
・中断させられることがない
 幸か不幸かアカデミーヒルズ内に人脈はないため、まず誰も声をかけてくれない。ありがたいことに、これでペースを乱されずにすむ。
・周りがよいペースメーカーになる
 これは結構重要だが、回りが雑談ばかりしていたら集中できない。「周りの人も頑張っているんだし・・」という気持ちが集中力を保ってくれる

考えてみると、こうした要素をかねそろえた場所は少ない。スタバとかだと周りがうるさい。誰かのオフィスの間借りも、知っている人がいると結構気になってしまう。自宅は余計な誘惑が多すぎる。現在のところ、アカデミーヒルズは理想だろう。

前述のとおり、アカデミーヒルズに行くときは、もっていくものはそれほど多くない。PCは持っていかないし、資料も「この仕事をしよう」と思うもの以外は持っていかない。せいぜいもっていくものは、メモ帳(ここにアウトプットを書かないと・・)と本とiPODくらいだ。本は飽きたら読むものなので、あまりのめりこむようなものはよくない。さらに(切りのいいところでないと読み終えられないという性格上)、こまめに切れ目のあるものがよい。


それ以上に重要なのは音楽の存在だ。なんだかんだ言って周囲は気になるので、音楽を聴くのは必須。ただ、あまりにも短い時間で曲が変わるのはよろしくない。となると、クラシックの大曲あたりが妥当になる。加えればキース・ジャレットのピアノソロだろうか。

ということで、昨日はこのCDをおともにする。

カーネギー・ホール・コンサート

カーネギー・ホール・コンサート

キースのピアノソロの中では最新作。このCDは他のキースのピアノソロとは一線を画する。それは何とアンコールの小品が5曲も入っているのだ。中には「My Song」などファンにとってはたまらない曲も入っていたりするが、ここで述べたいのはまったく別のこと。それは、アンコールの曲間の音声が省略されずに入っている、ということだ。たいていアンコールは1曲演奏が終わるとステージから降りて再度登場、という段取りを繰り返すが、その間の観客の拍手やら歓声やらがすべて入っているのだ。その所要時間は曲間で平均2.5分。つまり、このCDを聞くということは、合計10分以上もの拍手やら歓声やらも聞くことになる。

まあ、正直「早く曲にしてくれ」と思うのだが、拍手や歓声も聞いていると、ステージを想像できて楽しい。特にキースが再度入場した(と思われる)時の盛り上がりは、結構素直に感動してしまうのだ。そして、My Songが流れた瞬間に思わず拍手をしてしまう(通常キースのソロのときはクラシックと同じくらいの静寂が観客に求められる)ときの観客の感動もリアルに感じることができるのである。これは、曲間の拍手や歓声があっての感動だろう。

こんな感想を持つくらいだから、あんまり集中できていないですね。