ストーリー(物語)での主人公

ストーリーで、何を差し置いても大事なのが主人公。この人(動物とか空想上の存在でもよいのだが)がいなければ、ストーリーになりませんな。じゃあ、どんな人が主人公としてよいのだろうか。これは、「ストーリーの心理学」に載ってました。

ストーリーの心理学―法・文学・生をむすぶ

ストーリーの心理学―法・文学・生をむすぶ

まずは列挙。
1. 成長する
2. しかし、一貫性は維持
3. 連結性を明らかにさせる
4. 対人的世界の中に位置づける
5. 必要に応じて自分自身を説明させる
6. 雰囲気がある
7. 意味をなさずにいるときは悩ませる

1とか2のようにわかりやすいものもある一方、十分意味のとれないものもありますな。
まあ、3と4はあわせて、「舞台との関連付け」といったところでしょうか。確かに中世の舞台に○○レンジャーみたいな主人公がいてもストーリーとしての魅力が薄れてしまいますね。
5については、これまた何とも味のあるというかなんというか、というもの。あえて自己を言及させることにどんな意味があるのだろうか? 
6については、意味はわかるが、どんな雰囲気なのだろうか? 他の人と違う雰囲気? もちろん、他の人となんら変わらない雰囲気でストーリーを作ることも十分可能だが。
7はこれまた何とも言えないもので、味わい深い。「悩む」ということは、ある状況でとった行為がうまくいっていない(不適合)だから、新たなストーリーが生まれることになる(詳しくは前日のエントリーの構成要素のうち、「ストーリーの心理学」参照)。まあ、「問題は作り出す」という言い方もできるし、そういう類のものだろう。これが過激になると、「ほっとしたのもつかの間・・・」的なストーリーになる。

ということで、5と6はよくわからないけど、まとめ。
「突然変異じゃない程度に成長して、場となじんでいるが独特の雰囲気を持っている。たまには自分のことを独り言で語り、ほっとさせる暇があったら悩ませる。」
こんな人が主人公として適任だそうです。

それはさておき、逆に自分がストーリーを語るとき、上記の条件は結構有益なのではないでしょうか。
・化けるほどではないが「変わる」
・場になじんでいるが、場の他の人と違った雰囲気をもつ
・いろいろなことが相次いで起こる

よく「成功体験」とか「社会人生活でもっとも輝いた瞬間」とかでストーリーを考えることをしたりします。なかなか場面を思い浮かべるのは難しいですが、上記の3つに当てはまるようなことでピンときたものだったら、外れではないのでは?

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