[コミュニケーション]コミュニケーションがうまくいかない理由(4)
前回のエントリーではコミュニケーションがうまくいかない理由のうち、「聞いて理解できない」という要素をさらに細分化していった。今回は、「納得し、行動しようとする気が起こらない」という要素をさらに細分化していきたい。
「納得し、行動しようとする気が起こらない」に該当するものとして、以下があがっている。例によってナンバリングした上で再掲すると、以下の5つである。
- インストラクションが狭く限定されていて、命令となっている
- インストラクションに人間の行動に対する配慮がない
- 従うことを不必要なまでに強要する
- 伝達手段の選択が適切でないために、受け手を誤解させる
- 親の反抗に似た反応を呼び起こしてしまう
よく見ると、ここでコミュニケーションのプロセスに沿って整理するとよいことがわかる。
まず、「内容」は1と3が該当する。内容といっても伝える内容というよりも、内容の言い方的なものであるが、ここでのポイントは「命令になってしまう」ということだ。続いて「チャネル」は4である。さらに「受け手」は5であるが、これはあくまでも結果としての姿であろう。最後に、「コンテキスト」として2があげられる。人間は何をどのような順序で理解していくか、ということは、まさにコンテキストに該当するだろう。
ということで、整理すると、自分の伝えたい内容を命令的でなく、適切なチャネルを使って、人間が理解し受け入れやすい順序で説明していくことが肝要、となろうか。
なお、「理解の秘密」では、第六章と第十章でこれまで触れた「コミュニケーションがうまくいかない理由」について説明し、第七章〜第九章で、これら問題への対処法について触れている。これら対処法については次回以降整理していきたい。