パフォーマンスコンサルティング2解読(終) よくある質問とまとめ

本書で筆者が述べたいことは、前章までで終わり、この章は補足的なFAQの位置づけである。実際、一つの除けば、前章までで述べたことを別の観点で整理したものが多い。その中で一つ本章にだけ触れられているのは、「PCの取り組みの成果をどうやって測定するか?」ということ。これは次の4つの質問に答えていくものとしている。
1. 事業とパフォーマンスにおいて、どのような成果があったか?
2. 事業とパフォーマンスにおいて、どのような成果が出なかったのか? それはなぜか?
3. クライアントは、実施した施策に対し、「何が達成されたのか?」「どのように仕事が進められたのか?」という観点で、どの程度満足しているか?
4. プロジェクトは納期通りに、予算内で完了したか?
この4つの質問での感想は「やっぱりコンサルタントだから、費用対効果が求められるのね(4が入っている)」「事業、パフォーマンス、施策に責任をもつのね」ということ。後者の方は、もちろん事業に全責任を負うわけではないので、PCの成果と言えることとそうでないこと(その逆もしかり)ははっきりさせておかないといけない。外部の変化で施策が機能しなくなった、という場合もあるのだから。



と、本書の内容を駆け足で振り返ってみた。このように振り返ってみると、改めて本書がいかに充実した内容だったか、ということを改めて感じる。もちろん、日米の違い、社内外でのコンサルタントとしての動き方の違い等もあり、本書のとおりですべてことが運ぶわけではないが、基本的な考え方として、ソリューションは問題解決のプロセスにのっとること、「外部」「事業」「HR周辺」を関連づけながらPCの機会を探ること、の二つがあることは変わらない。自分自身、本書の内容をうまく自分のものにしていきながら、PCの機会を見つけていきたい(そういう機会があればいいな)。

パフォーマンス・コンサルティングII~人事・人材開発担当の実践テキスト~

パフォーマンス・コンサルティングII~人事・人材開発担当の実践テキスト~

  • 作者: デイナ・ゲイン・ロビンソン、ジェームス・C・ロビンソン,鹿野尚登
  • 出版社/メーカー: 株式会社ヒューマンバリュー
  • 発売日: 2010/08/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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