職場の学びを促進するWPL-2

昨日のエントリーでは、ダイヤモンド社のWPLとは「職場の学び促進ツールである」ということを、独特の診断項目から見ていきました。しかし、診断項目が独特なだけで職場の学びを促進するわけではありません。このエントリーでは、職場の学びを促進する仕組み方面についてみていきたいと思います。

一つはWEB上で振り返りからアクションの立案までできる、というところです。WPLにはリフレクティブシートという画面があり、そこに自分の強みや弱みの振り返り、改善項目のアクションプランなどを入力することができます。さらに、同じ項目に関する他の人の書いた内容も共有できるようになっているのです。こうした仕組みは、言われてみれば「そりゃあった方がいいよな」と思いますが、実際に仕組みとして動かしている例は少ないように思います。

二つ目は、振り返りの機会を作ることができるようにしていることです。診断結果を利用したワークショップの進行手順や、運営の際に注意すべき点がマニュアル化されています。もちろん他の診断テストでも診断結果をもとに振り返りのセッションを行うよう奨励していますが、具体的な進行手順などを明文化しているものはこれまた少ないのではないでしょうか。

こうしたワークショップでは、当然ながらファシリテーターの腕が重要な要素になってきます。そこで、ファシリテーターのための講座(これが3/4に私が担当したファシリテーター養成講座)まで準備されているのです。これは単にファシリテーターを養成するという目的にとどまらず、社内展開を容易にするという目的まで視野に入れています。ワークショップのファシリテーションが難しい→社外の講師に頼むしかない→費用等の面で大変、といった悪循環を解消することが可能になっています。

というのが「職場での学びを促進する仕組み」という視点でみたWPLの概要です。では、「職場での学び」とはいったい何か、ということについての雑感を次はあげてみたいと思います。