パフォーマンス・コンサルティング2解読(1) GAPS!ロジック
これから何回かにわたって、「パフォーマンス・コンサルティング2」について、私的解読をしてみる。
結構視点に偏りがあるが、本書に書かれた内容レベルから少し脱線?発展?していきたい。
幸いなことに、訳者の鹿野さんとは月一回お目にかかる機会があるので、間違ったところがあったら、直してもらいます。
初回は第2章。ここでは本書の前半での考え方となるGAPS!ロジック(それを図式化したのがGAPS!マップ。以降はGAPS!マップで統一)の概要が述べられている。
GAPS!マップは、一言で言ってしまえば問題解決のプロセスをマップに落とし込んだものだ。あるべき姿と現状とのギャップから問題を特定し、その原因を探って解決策を考える。このマップから、二つの示唆が得られる。
一つは、人材開発の場(パフォーマンス・コンサルティング)でも問題解決のプロセスは変わらないということ。そしてもう一つは、場面によって問題解決を考える勘所が存在することだ。
最初のは示唆というより個人的感慨なので割愛するとして、二番目は結構示唆深い。「問題解決のプロセスにのっとって」といっても、あるべき姿を想定するのはあまりに壮大すぎて手におえなかったり、原因はそれこそ無数にあって洗い出すことが難しいのが現実だ。
そこで、PCのGAPS!マップでは、あるべき姿を「事業」と「パフォーマンス」の二つに絞っている。こうすることで、雲をつかむような「あるべき姿」を容易につかみやすくすると同時に、ともすると事業戦略との関連がおろそかになることを防いでいる。
また、原因も「外部要因」「職場環境」「個人の能力」の3点に絞っている。これも提供するソリューションを考えると、シンプルにまとまったものと言えよう。
このように見ると、GAPS!マップはある特定分野での問題解決のテンプレートの非常によくできたもので、GAPS!マップの考え方を応用すれば他の分野でも効率的に問題解決のテンプレートを作ることができるだろう。
具体的にどのようにGAPS!マップを使うかというと、「事業のあるべき姿」「パフォーマンスのあるべき姿」「事業の現状」「あるべき姿の現状」「外部要因」「職場環境要因」「個人の能力要因」の7項目にクライアントの状況を入れていく。もちろん、各項目は整合性がとれている必要がある。では、それぞれの項目にはどのようなことが入るのか、以降の章ではそれを見ていくことになる。
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